宅建業免許を受けた後、保証協会に加入して保証金を支払うことは?

 

昨日の記事では、宅建免許を取得後に、法務局の供託所に営業保証金を供託することで免許証が発行され、初めて営業を開始できる旨の説明をさせていただきました。ただし、この方法以外にも営業保証金の供託に代えて免許証の発行を受けて、営業を開始する方法があります。

 

その方法が、宅建免許を取得した後に弁済業務保証金分担金を支払い、保証協会に加入することです。実は、この方法が宅建業の世界では一般的な方法です。

 

よく、不動産屋さんを訪れると、「鳩のマーク」や「兎のマーク」を見かけることがあると思います。このマークを主催している団体が、保証協会です。ちなみに、「鳩のマーク」が全国宅建業保証協会で、「兎のマーク」が不動産保証協会です。

 

宅建業の免許を取得して、保証協会に加入される方は、このどちらかに加入することになります。2つ同時に加入はできません

 

本日は、この保証協会について解説したいと思います。

 

弁済業務保証金分担金の支払いと保証協会への加入

 

宅地建物取引業保証協会は、国土交通大臣から指定を受けた公益社団法人で、宅建業に関して、苦情の解決、従業者に対する研修、取引により生じた債権の弁済等の業務を行っています。宅建建物の取引によって債権が生じた方は、同保証協会の認証を得て、営業保証金相当額の範囲内において弁済を受けられるようになっています。

 

つまり、前述の「鳩のマーク」や「兎のマーク」のある不動産屋さんで宅建取引をして、不動産屋さん側に対して事故等により債権が生じた場合、「鳩のマーク」や「兎のマーク」の保証協会が、一定の金額の範囲内でその債権に対し弁済をしてもらえるということです。

 

不動産取引は、一般的に見て安くない取引です。取引者が安心して不動産業界と付き合っていけるようにできた制度です。

 

なお、宅建業者は、弁済業務保証金分担金を支払い、保証協会に加入すれば、昨日説明した法務局の供託所に行う営業供託金の供託は必要なくなります

 

  • 加入できる保証協会の案内

 

現在、宅地建物取引業保証協会は2つ指定されています。保証協会を利用する場合は、下記のどちらかの保証協会に加入することになります。なお、この保証協会は、2つ同時に加入することはできません

 

鳩のマーク
(公社)全国宅地建物取引業保証協会
兎のマーク
(公社)不動産保証協会

 

※ 保証協会の加入は、入会審査等に日数を要します。そのため、できるだけ早く入会の相談を行ってください。

 

  • 弁済業務保証金分担金の納付

 

主たる事務所(本店)
60万円
従たる事務所(支店等)
30万円(ただし1店舗につき)

 

※ 加入の際は、加入金等も発生します。

 

まとめとして

 

保証協会に加入することのメリットは、法務局に供託する保証金1,000万円(本店のみ)に比べて、弁済業務保証金分担金60万円(本店のみ)の納付と格段に最初に掛かる資金が安いことです。この、供託したり納付する金額は、ストックしておかないといけない金額です。

 

事業を行う以上、自由に流通できる資金の確保の重要性の観点からすると、できるだけストックする金額は安く済ませるに越したことはないと考えることもありかなと思います。

 

また、保証協会は業界研修や交流会など、業界内の人脈作りにも役に立つ組織です。このような交流会を上手に利用して地域での顔の利く業者として成功されている方も多いです。

 

是非とも、保証協会を金銭の保証のみにあらず、交流組織としても利用されるのもいいのではと思います。