風俗営業の許可要件の確認の重要なポイント!風俗営業法と都道府県条例

 

一般的に許可という行政行為は、「法令によって一般的に禁止されていることを、特別の場合に解除すること」をいい、代表的なものに自動車運転免許、建設業許可、風俗営業許可、宅建業許可などが存在します。

自動車の運転免許で例えれば、本来自動車はだれでも運転できるものですが、自動車の特性や交通ルールを一定の理解をし遵守して走行しないと事故等の問題が発生し、社会に与える影響は甚大であることは必然です。

そのため、国が一旦自動車の運転を一律に禁止して、運転に対する適性や理解を審査等した後に、充分な運転能力があると判断された場合、運転免許を発行し自動車の運転が許可されます。

これと同じで風俗営業許可も、風俗営業法で定めた風俗営業については、無制限に開業すると公序良俗の観点から疑問が発生するため、一旦営業を禁止し、「必要な要件」をクリアーした事業者に対して、国が許可を行い営業が可能になります。

上記の「必要な要件」のことを、「許可要件」といいます。

風俗営業法では、申請を許可してはならない「欠格事由」や「営業所の構造」、「設備の技術上の基準」、「管理者の要件」が定められており、それを満たさなければ許可はされません。

また、都道府県の条例では、「営業が制限されている地域」、「保全対象施設」、「営業時間が許容される地域」、「騒音に関する規制」があり、条例に基づく基準も同時にクリアーしなければ許可は下りません。

 

風俗営業法による4つの制限
① 人的な欠格事由、② 営業所の構造、③ 設備の技術上の基準、④ 管理者の要件
都道府県の条例による4つの制限
① 営業が制限されている地域、② 保全対象施設、③ 営業時間が許容される地域、④ 騒音に関する規制

 

風俗営業法は、上記のように法律と都道府県条例の両方について要件等をクリアーしなければならない、難しい部類の許可となります。

もちろん、厳密に言えば風営法以外の刑法や売春防止法など多岐にわたる法律や警察庁の通達(接待遊興の基準など)など許可業種の決定や運用に大きな比重で関与するものもあります。

さて、細かな「許可要件」の解説は次回以降にいたしますが、本日は、許可要件に関する風俗営業法と都道府県条例の関係について解説をしたいと思います。

 

許可要件に関する風俗営業法と都道府県条例の関係

 

風俗営業許可申請において、風俗営業法以外に規則、都道府県条例や公安委員会告示など多くの法令関係を予め確認する必要があります。なぜなら、これらの法令等には、許可要件の以外にも運営を行う上でも知っておくべきルールが記されているからです。

例えば東京都の場合には、営業が制限される地域(許可されない地域)については、風俗営業等の規制および業務の適正化等に関する法律施行条例、この条例の施施行に関する規則、東京都公安委員会告示に規定があります。これらを全て確認し、営業が制限される地域か否かの判断を行います。

許可が取得可能か否かを大きく左右する保全対象施設も、都道府県の条例により定められます。必ずこの条例を確認してから調査が必要になります。

このように、風俗営業許可を取得する場合は、許可要件および関係する法律を事前にリサーチしてから具体的な取得に関する作業を行うことをお勧めします。特に、条例などは法令よりも変更等の実体が把握しずらいです。

 

まとめとして

 

行政書士でも風俗営業許可は難解で、取得サポートを行わない事務所が多いです。特に、法令調査や現場調査、周辺調査のミスにより営業開始時期がずれたり、不可能になったりすることがしばしば散見します。

実際にこの許可に失敗した行政書士で、多額の賠償を顧客から請求された方も過去にいます。

風俗営業許可は、1日営業がずれるだけで逸失利益(営業損失)は、他の事業に比べ大きいです。パチンコ屋さんなどは、その代表例と考えます。

そのため、行政書士への依頼の際は、損害保険の加入状況や専門分野への知識の習熟度を確認することをお勧めします。