深夜酒類提供飲食店営業とは、どのようなものをいうのか?

 

前回の記事「風俗営業等の許可件数(平成30年)」において、風俗営業等に関する営業の中で最も件数が多く、風俗営業の新規申請のほとんどを占めるものとして「深夜酒類提供飲食店営業」をご紹介したと思います。

この飲食店営業は、主に「バー、スナック、ガールズバー」を一般的にさします。風俗営業第1号業務である「キャバクラ、ホストクラブ、料亭」との相違点は、以下のようになります。

 

名称 具体例 営業内容 照度 営業時間
第1号営業(キャバレー、ラウンジ、料理店)
キャバクラ、ホストクラブ、料亭、ショーパブ
接待行為+遊興OR飲食(酒類)
5ルクスを超えること
午前0時から午前6時まで営業不可
深夜酒類提供飲食店営業
ガールズバー、スナック、バー
主に酒類を提供
※ 主にご飯ものなどを提供し、付随的に酒類を提供する場合は届出不要
20ルクスをこえること
午前0時から午前6時まで営業可

 

特に重要なものとして、接待行為の有無が大きいかと思います。深夜酒類提供飲食店の届出で、客席の横についてお酌したり、談笑して手を握ったりすると風俗営業第1号営業に対して無許可営業となり、刑事罰(2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金またはこれの併科)を課されます。

では、深夜酒類提供飲食店の届出と風俗営業第1号営業の許可は、両方取得して営業を行うことはできるのでしょうか?

たとえば、接待行為を行うラウンジを営業する場合、深夜0時以降も接待を行うことはできるでしょう?繁華街で盛り上がった客が多い場合は、営業時間を延長したいものです。

深夜酒類提供飲食店の届出と風俗営業第1号営業の許可を両方取得することで解消できそうに感じます。しかし、実際のところ、このような営業は認められません。

これを認めてしまうと、「深夜の風俗営業はできない。」という規則が骨抜きになってしまうからです。

 

深夜酒類提供飲食店の届出と風俗営業第1号営業の許可は、両方取得して営業を行うことはできません。

 

さて、上記のような趣旨を踏まえながら、本日は「深夜酒類提供飲食店営業」について、ざっくり解説をしたいと思います。

 

深夜酒類提供飲食店営業とは

 

繁華街でよく見かける、午前0時以降も営業しているお店とはどのようにしているのでしょうか?

風俗営業法では、基本的に接待行為を行う風俗営業性風俗特殊営業は、深夜(午前0時から午前6時まで)の営業を制限しています。

よって、接待行為を行う風俗営業や性的サービスを施す性風俗特殊営業は、基本的に午前0時以降は営業できません。

しかし、接待行為を行う風俗営業や性的サービスを施す性風俗特殊営業には該当しない酒類を提供する居酒屋のような業種であれば、午前0時以降も営業が可能になります。

上記のような深夜(午前0時から午前6時まで)に主に酒類を提供することを営業内容としている飲食店を深夜酒類提供飲食店といいます。

深夜酒類提供飲食店を経営する場合には、営業所を管轄する公安委員会に営業開始の10日前までに「深夜酒類提供飲食店営業の届出」をしなければなりません。

ただし、届出が必要になるものは深夜に提供するメインのメニューが酒類である場合です。そのため、主に丼ものや麺類などを提供し、付随的に酒類を提供する飲食店は、届出不要です。

 

深夜酒類提供飲食店営業の届出が必要なものは、深夜に提供する主たるメニューが酒類の営業の場合です。主たるメニューが、ご飯ものや麺類などの提供で付随的なメニューとして酒類提供の場合は、届出不要です。

 

まとめとして

 

本日は深夜酒類提供飲食店営業について解説いたしました。本日のポイントは、以下のようになります。

 

深夜酒類提供飲食店営業と風俗営業第1号営業は併せて行うことはできない。
深夜酒類提供飲食店営業の届出が必要な場合は、深夜に提供する主たるメニューが酒類の場合のみで、主たるメニューがご飯ものや麺類などの提供で付随的なメニューとして酒類提供の場合は届出が不要であること。

 

この他にも営業設備の制限や、広告物の基準などございますが、このことについては、おいおい個別記事を挙げて許可要件等を解説させていただきたいと思います。

なお、自分の経営する店舗が深夜酒類提供飲食店営業に該当するか迷う場合は、あらかじめ管轄の警察署に営業内容を説明し相談しておくことが重要になります。