産業廃棄物の不法投棄が発生する主な要因とは?

 

前回の「産業廃棄物処理の形態!中間処理と最終処分の違いとは?」という記事において、産業廃棄物がどのように処理するのかについて解説しました。

 

産業廃棄物処理の形態は、以下の2つの形態に分類されます。

 

①最終処分
最終処分とは、最終的に埋め立てたり、海洋などに投棄することです。
②中間処理
中間処理とは、廃棄物を適正に処理(選別、破砕、焼却、溶融、脱水)をすることです。このことを行うことで、再利用(リサイクル)可能なものを生み出したり、最終処分(埋め立て、海洋投棄)を行う場合の廃棄物の無害化等を行う処理をいいます。

 

上記の内容を踏まえて産業廃棄物の流れと処理を考えれば、「①産業廃棄物の発生→②中間処理→③リサイクルまたは最終処理」というようになります。

 

上記のことから、産業廃棄物は、最終的に「リサイクル」されるか「埋め立てまたは海洋投棄」されることになります。

 

さて、上記のような定められた処理の工程があり、不法投棄に対する規制・取り締まりは年々厳しくなっています。しかし、現状は不法投棄は減少する気配がありません。

 

なぜ不法投棄が発生し減少しないのでしょうか?本日は、不法投棄が発生する主な要因について解説をしたいと思います。

 

産業廃棄物の最終的な行先からみえてくる不法投棄の要因

 

発生した産業廃棄物は、最終的に「埋め立てまたは海洋投棄」もしくは「リサイクル」のどちらかに分かれます。不法投棄の要因を考える上で、この2つの処理方法から探ることは非常に重要です。

 

埋め立てまたは海洋投棄
現在、最終処分場の残余年数は非常に少なく、、かなり逼迫した状況といえます。そのため最終処分場は貴重な存在なのです。貴重なだけに埋め立て等の費用は高額です。ここに不法投棄がなくならない要因の一つがあります。
リサイクル
すべてのリサイクル品に対して必ずしも需要があるとは限りません。例えば、リサイクルされた固形燃料などは、生成までに選別などの細かな工程が発生し、人件費や作業費、管理費などが嵩み、既存の燃料などに比べると割高になりがちです。このようなことも、不法投棄の要因の一つになります。

 

営利企業は、より多くの利益を確保することを目的とします。それが、企業の成績になり、社会的信用や立場を作るうえで重要だからです。

 

その中で産業廃棄物処理は、コストや手間がかかり、利益を生み出す発想からみると逆行しているかのように思ます。

 

しかし、不法投棄は「コスト削減」という考え方から、排出事業者や処理事業者がより多くの利益を得るために行っていることは事実です。

 

全体をまとめれば、不法投棄が起こる要因は、排出事業者または処理事業者の「困る人がいても、少しでも利益を多く出したい」という、自己中心性が根底にあると考えられてもしかたがありません。

 

まとめとして

 

産業廃棄物処理の最終的責任は、排出事業者にあります。このことを「排出事業者責任の原則」といいます。詳しくは、「産業廃棄物処理の最終責任は、ゴミを出した事業者にある!」をご確認ください。

 

そのため、排出事業者は自らの不法投棄の外に、処理事業者の不法投棄に対しても責任が発生します。処理事業者を利用する場合は、その選定に対してもコスト面だけでなく、慎重に行う必要があると考えます。

 

本日は、不法投棄が発生する要因を先出しすることで、処理事業者の選定に対して活かしていただき、また、産業廃棄物処理は処分事業者に任せきりではないことの確認をさせていただきたいと思いました。

 

なお、処分事業者を利用した適正な産業廃棄物処理に対しては、委託契約書とマニフェストが重要になります。このことについては、次回以降に解説をしたいと思います。