共同企業体(JV:ジョイント・ベンチャー)とは、どのような法的性格をもっているのですか?

 

前回、「平成30年12月3日国土交通省通達:『主任技術者または監理技術者の「専任」の明確化について(改正)』の解説!」において、今般の働き方改革推進に伴う現場の体制づくりについて言及させていただきました。

 

この中で、監理技術者等が研修等で現場を離れる場合に適正な施工を確保する観点から、必要な資格を有する代理の技術者の配置等や工事の品質確保等に支障の無い範囲内において、連絡を取りうる体制および必要に応じて現場に戻りうる体制を確保する等の対応策をご紹介しました。

 

ただし、状況に応じては必要な対策を行うことが、単体の企業の場合には難しい場合もあると思います。総合力の面で不安な単体の企業の場合、どのように打開すればいいのでしょうか?

 

企業の総合力の不足を補う方法として、共同企業体(JV:ジョイント・ベンチャー)という方法があります。複数の企業が結束することにより、大きな総合力を得ようという考え方です。

 

本日は、この共同企業体(JV:ジョイント・ベンチャー)の具体的な法的な性格についてご紹介したいと思います。

 

共同企業体(JV:ジョイント・ベンチャー)の法的性格

 

共同企業体(JV:ジョイント・ベンチャー)は、1つの建設工事を建設業者が共同で受注・施工する事業組織体であり、その法的性格は「法人格のない団体」であり、民法上の組合の一種です。

 

共同企業体(JV:ジョイント・ベンチャー)は、建設業者が単独で受注および施工を行うのとは異なり、複数の建設業者が1つの建設工事を共同で受注・施行・完成させることを目的として形成されています。

 

共同で事業を行うことの合意そのものは、共同企業体の構成員間の契約(共同企業体協定書)によるもので、共同企業体(JV:ジョイント・ベンチャー)は、契約関係から生じる人的結束関係であるということがいえます。

 

民法上の組合の場合、その構成員の権利義務関係を相互に契約で定めており、業務の執行も全員または特定の構成員が行うことになっています。

 

そのため、共同企業体(JV:ジョイント・ベンチャー)の場合、共同企業体協定書に規定のない事項については、民法上の組合に関する規定に基づいて処理されることが妥当です。

 

まとめとして

 
組合をつくる主な目的には、自分達よりも強い者や大きいな事柄に、単体で立ち向かうと不充分なため結束して大きな総合力を得て立ち向かうことが、大きな目的の一つと考えます。

 

個別の目的としては、人権尊重や事業補完、相互扶助などが考えられます。

今後、世の中が不景気などの難しい局面に直面する場合、組合の力が注目を集めると、私は予想しています。

 

本日は、建設業における共同企業体(JV:ジョイント・ベンチャー)について、民法上の組合の一つである法人格のない団体という旨について解説しました。