貨物利用運送事業の登録の際に満たすべき3つの要件!

 

前回、「自社でトラックを持たず、外注で運送業を行う貨物利用運送事業とは?」にて、貨物利用運送事業の定義について解説いたしました。

 

その際、貨物利用運送業を行う場合、国土交通大臣の行う登録を済ませる必要がある旨も重ねて言及しました。

 

以前、許認可制度全般の解説の中で登録という分野についても以下のように解説させていただきました。

 

登録

登録簿に記載されることで事業を行うことができること

倉庫業登録、電気工事業登録、建築士事務所登録など

 

貨物利用運送事業も国土交通大臣の登録簿に記載されることで事業を行うことが可能になります。これは、申請に対して一定の素養・能力・適性などを満たしているか否かの審査をして、満たしている場合、法律的に禁止されていることを特別に解除する「許可」とは性質上異なります。

 

行政書士も事業を行う場合、登録を行います。試験の合格者などの既に一定の素養・能力・適性などを満たした者が事務所の要件や欠格事項に該当しないことを確認して、登録されます。

 

さて、本日は貨物利用運送事業の登録についての3つの要件について、上記のことも踏まえてご確認ください。

 

貨物利用運送事業の登録についての3つの要件

 

貨物利用運送事業を行う場合、以下の要件を満たすことで、国土交通大臣の行う登録がなされます。

 

  • (1)業務遂行に必要な施設

 

使用権原のある営業所、店舗を有していること(設備要件、面積要件などは特になし)
①の営業(所等が都市計画法等の法令に抵触していないこと
保管施設を必要とする場合は、使用権原のある保管施設を有していること
③の保管施設が都市計画法等の法令に抵触していないこと(建築基準法上の適応の可能性も要確認)
③保管施設の規模や構造および設備が適切なものであること

 

  • (2)財産的基礎

 

純資産300万円以上を所有していることが必要です(個人であれば、資産調書(預金)で直近の財産を示し、法人であれば、直近決算書の貸借対照表純資産の部の合計額を示す)。

 

  • (3)登録拒否事由に該当しないこと

 

以下の登録拒否事由に該当しないことが必要です。

 

1年以上の懲役または禁固以上の刑に処せられて、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
第1種貨物利用運送事業の登録または第1種貨物利用運送事業の許可の取り消しを受けて、その取り消しの日から2年を経過しない者
申請前2年以内に貨物利用運送事業に関して不正な行為をした者
法人であって、その役員(同等の職権や支配力を有する者を含む)のうち③に該当する者のあるもの

船舶運航事業者もしくは航空運送事業者が本邦と外国との間において行う貨物の運送(以下「国際貨物運送」という)または航空運送事業者が行う本邦内の各地間において発着する貨物の貨物の運送(以下「国内貨物運送」という)に係る第1種貨物利用運送事業を経営しようとするものであって次に掲げる者に該当するもの

1.日本国籍を有しない者
2.外国または外国の公共団体もしくはそれに準ずるもの
3.外国の法律に基づいて設立された法人その他の団体
4.法人であって、1.から3.までに掲げる者がその代表者であるものまたはこれらの者がその役員の1/3以上もしくは議決権の1/3以上を占めるもの

 

まとめとして

 

本日は、関東運輸局公示基準「貨物利用運送事業の許認可処理基準等について」から、貨物利用運送事業の登録に一般的に必要な審査基準を抜粋させていただきました。

 

以前も解説しましたが、運送業に関する解釈や要件の基準には、ローカルルールが強くはたらきます。

 

東京都ではOKの基準でも、他県では一から確認が基本的に必要です。ただし、大きく上記の基準を外れることは考え難いとは思いますが・・・

 

運送業の許認可は、多くの法律が絡み、複雑で時間のかかるものです。申請をお考えの場合は、必ず専門の行政書士に「要件調査」から相談ください。