建設業法に違反した場合の行政庁の監督処分には、どのようなものがありますか?

 

建設業法の規定は、建設業許可業者にみでなく、すべての建設業を行う場合に適用されます。建設業とは、建設業法第2条よって以下のように定義されています。

 

建設業とは、元請や下請その他いかなる名義をもってするかを問わず、建設工事の完成を請負うことをいいます(建設業法第2条)。

 

まとめれば、「建設工事の完成を請負うこと」を建設業といいます。

 

そのため、建設業許可を受けなくてもよい500万円(税込)未満の軽微な建設工事であっても、建設業法は適用されます。

 

さて、この建設業法の規定に建設業を行うものが違反するとどのようになるのでしょうか?

 

最悪の場合、刑事罰(懲役、罰金刑)などが課せられます。ちなみに、建設業法違反において、罰金以上の刑を受けた場合、既に受けている建設業許可の欠格要件に該当するため「許可は取り消し」となります。

 

直ちに、このような最悪の事態にならないために、建設業法では行政庁により「指示処分」、「営業停止処分」という監督処分を設け、特に情状が重いと判断された場合に「許可取消処分」ということになります。

 

本日より上記の監督処分について、解説をしていきたいと思います。

 

建設業法に違反した場合の監督処分とは何か?

 

建設業者は、建設業法はもちろんのこと建設業の営業に関連して守るべきその他の法令の規定を遵守するとともに、建設工事の施工に関しては、業務上必要とされる事項に関して注意義務を怠らず、適正な建設工事の施工を行うことが必要です。

 

監督処分は、刑罰や過料を科すことにより間接的に法律の遵守を図るために設けられる罰則とは異なり、行政上直接に法の順守を図る行政処分です。

 

具体的には、一定の行為について作為(やること)または不作為(やらないこと)を命じたり(指示)、法の規定により与えられた法律上の地位を一定期間停止し(営業の停止)、あるいは剥奪する(許可の取消)ことにより、不適正な者の是正を行い、または不適格者を建設業者から排除することを目的としています。

 

建設業法では、以下のような処分を定めています。

 

①指示処分(建設業法第28条)
建設業者が建設業法に違反すると、監督行政庁による指示処分の対象となります。指示処分とは、法令違反や不適正な事実の是正をするために建設業者がどのようなことをっすべきか監督行政庁が命令をすることです。
②営業停止処分(建設業法第28条)
建設業者が上記の指示処分に従わない場合には、監督行政庁による営業停止処分の対象になります。一括下請負禁止規定の違反や独占禁止法、刑法などの他の法律に違反した場合などには、指示処分なしで直接営業停止処分がなされることがあります。営業停止期間は、1年以内で監督行政庁が決定します。
③許可取消処分(建設業法第29条)
不正手段で建設業の許可を受けたり、営業停止処分に違反して営業すると、監督行政庁によって、建設業許可の取り消しがなされます。一括下請負禁止規定の違反や独占禁止法、刑法などの他の法律に違反した場合などで、情状が特に重いと判断されると、指示処分や営業停止処分なしに直ちに許可が取り消しになる場合があります。

 

まとめとして

 

通常、建設業法違反の監督処分としては、「指示処分」がなされます。これは、法律違反の状態の是正を監督行政庁のもとで行うことになります。

 

そのため、一発で許可の取り消しになるケースは、情状が特に重いと判断される場合がほとんどです。

 

特に建設業関係法令違反により刑事罰の罰金刑以上の刑に処せられた場合などは、上記の情状が特に重いと判断される場合に該当します。

 

事前に建設業法違反になるか否かの判断は、重要です。もしかしたらと思った場合は、行政書士にご確認ください。