公共工事において入札契約適正化法に基づく、役所の工事現場の点検などとは、どのようなものですか?

 

前回の「入札契約適正化法では、建設業法の特例(特別に課せられる義務)が定められています!」において、建設業者が建設業法のほかに入札契約適正化法上の義務を果たしているか否かを、公共工事の発注者側である国や地方公共団体などは、適正な方法で確認するなどの義務がある旨に触れました。

 

公共工事は、公費で賄われている工事のため、発注者である国や地方公共団体なども民間の発注のように自己の都合で発注に関する行為をしていいというわけではありません。

 

必ず発注者ではあっても、公費を預かっている者として国民や市民などの利益や公共の福祉を確保するために、できる確認などはする必要があります。

 

要するに、公共工事における発注者である国や地方公共団体などは、ただのお客さん感覚ではいけないということです。

 

そんなことで、本日は、公共工事において入札契約適正化法に基づく、役所の工事現場の点検・チェックなどについて確認したいと思います。

 

入札契約適正化法に基づく、発注者の工事現場の点検など

 

公共工事の発注者(国や地方公共団体など)は、施工技術者の設置の状況その他の工事現場の施工体制を適正なものにするため、当該工事現場の施工体制が施工体制台帳の記載に合致しているか否かの点検その他の措置を講じなければなりません。また、受注者がこの点検を拒否してはならない旨を定めています(入札契約適正化法第15条、第16条)。

 

点検は、施工体制台帳に記載された下請業者を含めた建設業者等が実際に施行しているか、監理技術者や主任技術者などの配置技術者の配置・専任が適正に行われているか、元請・下請の施工範囲が施工範囲が台帳どおりに行われているかなどの確認が行われます。

 

なお、発注者等による施工台帳等を活用した施工体制の適正化の徹底に資するように施工体制台帳等活用マニュアルが策定され、公共工事の発注者等(国や地方公共団体など)に通知されています。

 

仮に、提出されている施工体制台帳に合致せず、不適切と認められる施工体制であったり、施工体制台帳に記載されている施工体制に合致していても、それ自体が不適切と認められるものであった場合には、発注者である国や地方公共団体などは、工事の施工を監督する立場から適切な指示等を行うものとなります。

 

上記のような指示等のなかには、発注者である国や地方公共団体などから建設業法第23条の規定に基づいて、下請業者の変更を求められることもあり、更に、受注者である建設会社が不誠実な対応をする場合には、契約解除等の措置が講じられる場合があります。

 

特に問題がある場合は、監督権限を有する許認可行政庁へ通知して、行政処分を求める場合があります。

 

まとめとして

 

公共工事の場合、発注者である国や地方公共団体は建設業者側からみてお客様的な立場ではありますが、公費を預かる公僕でもあります。

 

そのため、当然発注者はお客様の持つ優越的地位を濫用する行為は、法律違反になることはできないのはもちろん、公費を扱うものとしての責任が発生します。

 

入札適正化法では、「公費の持ち主である国民や市民」のため発注者であっても間違いがないよう取り扱いのガイドラインに基づいて処理されます。

 

そのガイドラインの中に、現場の点検などの義務が発注者である国や地方公共団体などにある旨を本日解説しました。