入札契約適正化法では、建設業法の特例(特別に課せられる義務)が定められています!

 

前回まで、公共工事の入札・契約にあたり発注者である国や地方公共団体などの義務と、その義務を履行するための適正化指針(ガイドライン)について解説をしました。

 

さて、本日は、公共工事の入札・契約にあたり、建設業法で定められた特例(特別に課せられる義務)について解説をしたいと思います。

 

国や地方公共団体が発注する公共工事は、通常の工事と異なりその請負代金が公費から賄われます。

 

そのため、工事を受注する建設業者の側も、予め見合った適正を判断され、入札に参加し受注する際は、本来履行しなければならない建設業法に定められる義務のほかに入札契約適正化法により特別な義務が課されます。

 

もちろん、発注者もそれを適正に確認、判断をすることが求められ恣意的な要素を含んではいけないことになります。

 

この特別に課される入札契約適正化法上の義務を、本日はご紹介したいと思います。

 

特別に課される入札契約適正化法上の義務

入札契約適正化法では、次のような通常履行しなければならない建設業法上の義務のほかに、特別な義務が課されています。

 

入札金額の内訳の提出(入札契約適正化法第12条)
建設業者に、入札の際の入札金額の内訳の提出が義務付けられるとともに、発注者には、それを適切に確認する義務があります。
一括下請負の全面禁止(入札契約適正化法第14条
建設業法第22条第3項は、予め発注者の書面による承諾を得ている場合は、一括下請負が禁止されないとする規定がありますが、入札契約適正化法においては、この規定が適用されません。
入札契約適正化法の対象となる公共工事については、一括下請負が発注者の承諾の如何に関わらず、一切禁止になります。
また、民間工事についても多数のものが利用する施設や工作物で重要な建設工事(共同住宅)については全面的に禁止されています。
施工体制台帳等の作成義務の範囲の拡大(入札契約適正化法第15条)
入札契約適正化法でいう公共工事の施工においては、施工体制台帳の作成・提出義務が、下請金額に関わらないこととされ、小規模工事に拡大されています。
施工体制台帳の写しの提出等(入札契約適正化法第15条)
入札契約適正化法でいう公共工事の施工においては、建設業法に基づき施工体制台帳を作成しなければならない場合には、発注者の請求があったときに閲覧に供しなければならない(建設業法第24条の7第3項)のではなく、作成した施工体制台帳の写しを発注者に提出しなければなりません。
また、施工体系図の提示についても、当該工事現場の工事関係者が見やすい場所に加えて、公衆が見やすい場所にも提示しなければなりません。
公衆が見やすい場所に提示を求めるのは、適正な施工体制の下に工事が行われていることを第三者の目からも確認できるようにする趣旨であり、具体的には、工事現場の道路に面した場所などに提示することが適当とされます。
更に、発注者である国や地方公共団体などから工事現場の施工体制が施工体制台帳の記載に合致しているかどうかの点検を求められたときは、これを受けることを拒んではなりません。

 

まとめとして

 

本来、建設会社は「完成を約束する工事」である建設工事を請負い施工する場合、建設業法の規定に従って工事を行います。

 

当然、建設業法で定められた義務については、きちんと果たすことはいうまでもありません。

 

さて、公共工事の入札の参加や施工にあたっては、建設業法以外に入札契約適正化法が存在します。

 

この場合、入札参加、契約、施工にあたり、建設業法の規定を遵守しつつ、入札契約適正化法に特に規定を定めるものは、入札契約適正化法が優先されます。