店舗併用住宅は、いわゆる公共性のある建物に該当し、一定金額以上の工事の場合は主任技術者等の専任性が求められますか?

 

以前、以下のような公共性のある工作物に関する重要な工事の場合、現場へ配置される主任技術者等の専任性が必要との記事を書きました。

 

公共性のある工作物に関する重要な工事とは、民間の自己住居戸建住宅以外の建設工事で、3,500万円(建築一式工事の場合、7,000万円)以上のものが概ね該当します(建設業法施行令第27条)。

 

具体的な例としては、以下のものがあげられます。

 

国や地方公共団体の発注する工事
鉄道、道路、ダム、上下水道、電気事業用施設等の公共工作物の工事
学校、デパート、事務所等のように多数の人が利用する施設の工事等をいい、個人住宅を除いてほとんどの工事が対象

 

このような工事は、現場に配置される主任技術者または監理技術者は、基本的に他の工事を掛け持ちで行ってはいけないことになっています。

 

さて、この公共性のある工作物に関する重要な工事には、通常、一般の居住用の住宅の建設は含まれないことになっています。

 

しかし、店舗併用の住宅の建設工事の場合は、公共性のある工作物に関する重要な工事に含まれるでしょうか?

 

本日は、この件について解説をしたいと思います。

 

店舗併用住居には、特別な判断基準が存在します。

 

公共性のある施設または多数の者が利用する施設もしくは工作物に関する重要な建設工事として、建設業法施行令第27条第1項に規定する工事については、工事現場ごとに専任の主任技術者または監理技術者の設置が義務付けられています。

 

しかし、事務所・病院等の施設または、工作物と戸建住宅を兼ねた併用住宅については、併用住宅の請負代金の総額が7,000万円(税込)以上(建築一式工事)である場合であっても、次の2つの条件をともに満たす場合には、戸建住宅同様であるとみなして、主任技術者または監理技術者の専属配置を求めないことになっています

 

事務所・病院等の非住居部分(併用部分)の床面積が延べ面積の1/2以下であること
請負代金の総額を住居部分と併用部分の面積比に応じて按分して求めた併用部分に相当する請負金額が、専任要件の金額基準である7,000万円(税込)未満(建築一式工事)であること

 

※ なお、併用住宅であるか否かは、建築確認済証により判断します。

 

また、居住部分と併用部分の面積比は、建築確認済証とその確認済証に添付されている設計図書により求め、これと請負契約書の写しに記載されている請負金額をもとに、請負総額を居住部分と併用部分の面積比に応じて按分する方法により、併用部分の請負金額を求めることとされています。

 

まとめとして

 

本日は、店舗併用住宅の建設の際に、公共性のある重要な工事と判断され、主任技術者または監理技術者の専任性が問われるか否かについて解説しました。

 

結論は、一定の要件に該当すれば、戸建住居として判断され、公共性のある重要な工事となりません。

 

よって、主任技術者または監理技術者の専任性が問われない場合があるということになります。

 

主任技術者または監理技術者の専任性についても、判断を迷う場合は、専門の行政書士にお問合せください。