建設業法に違反する赤伝処理とは、どのような行為をいいますか?

 

赤伝処理とは、下請工事において元請負人が以下のような諸経費を、下請代金の支払時に差引く行為をいいます。

 

一方的に提供、貸与した安全衛生保護器具等の費用
下請代金の支払に関して発生する費用(振込手数料)
下請工事の施工に伴い副次的に発生する建設廃棄物の処理費用
その他の諸経費(駐車場代、弁当ゴミ等の処理費用、安全協力会費等)

 

このうち、適正な手続に基づかない以下のような赤伝処理は、建設業法に違反になるおそれがあります。

 

元請負人と下請負人双方の協議・合意なく元請負人が自己の取引上の地位を不当に利用して下請代金から一方的に諸経費を差し引く行為や、下請負人との合意はあるものの根拠が不透明な諸経費を差し引くまたは実際に要した費用(実費)より過大な費用を差し引く行為等は、建設業法第18条の建設工事請負契約の原則を無視することになり、不当に低い請負代金の禁止に違反するおそれがあります(建設業法令遵守ガイドライン)。

 

上記のように、下請負人との協議・合意なく、下請代金から諸経費等を一方的に差引く行為は、建設業法違反に該当するおそれがあります。

 

本日は、上記の赤伝処理についての解説と、建設業法違反にならないようにする対策をご説明したいと思います。

 

赤伝処理を行う場合は、双方の協議・合意が必要

 

赤伝処理を行う場合は、その内容や差引く根拠等について元請負人と下請負人双方の協議・合意が必要です。

 

また、安全協力費等については、その透明性の確保に努め、赤伝処理による費用負担が下請負人に過剰なものにならないよう充分配慮する必要があります。

 

  • 内容を見積条件・契約書に明示することが必要

 

下請代金の支払に関し発生する諸費用、元請負人が一方的に提供、貸与した安全衛生保護器具等の費用、および下請工事の施工に伴い副次的に発生する建設廃棄物の処理費用について赤伝処理を行う場合には、その内容や差引額の算定根拠等について、見積条件契約書に明示する必要があります。

 

まとめとして

 

下請問題に関する有効な解決策を多数模索した結果、やはり共通して考えられる対策としては「書面化」以外に有効なものはないと思います。

 

もちろん、疑わしい方法では、それ以外もあると思いますが、遵法精神に則った経営を行う場合はこれしかないというのが私の確信です。

 

建設業法は、下請問題とその解決策を研究する中で、既に確立されたものがあります。

 

あまり法規制すると、国が民間の自治を侵害していることにもなりますし、何もしなければ公共の福祉が保てません。

 

このような制約条件の狭間を上手に切り抜けたものが、建設業法と感じます。今後も、私は、建設業法の研究を進めていきたいとあらためて思いました。