発注者(施主)から元請責任を追及されました。そもそも元請責任とは何ですか?

 

そもそも、下請業者も事業主としての「仕事の裁量権(危険の負担)」を負うべき存在で、雇用契約のように雇い主が仕事に関する責任を負うべき契約ではないはずです。

 

このことについては、「建設工事の請負契約とは、どのような性質の契約をいうのでしょうか?」の記事の中で解説しました。

 

ただ、巷では「元請業者としての責任」という言葉をよく耳にします。この責任は、一般的に法律的な責任とは別に、世間体としての責任のことをいうのでしょうか?それとも、具体的に法律に明記されているものなのでしょうか?

 

本日は、このことについて解説したいと思います。

 

発注者(施主)から直接建設工事を請負った特定建設業者に求められる元請責任

 

発注者(施主)から直接建設工事を請負った特定建設業者には、下請負人に対する建設業法等の法令遵守の指導を行うことが求められます(建設業法第24条の6)。

 

下請負人に対する指導は、具体的に違反事実を指摘することにより、下請負人が速やかに是正できるよう的確に行う必要があります。

 

そして、下請負人が是正指導に従わない場合は、当該下請負人の許可行政庁等にその旨を速やかに通報しなければなりません。

 

この通報を怠ると、特定建設業者自身が建設業法の監督処分の対象になることがあります。

 

まとめとして

発注者(施主)から直接建設工事を請負った特定建設業者に求められる元請責任は、建設業法上の根拠があります。

 

下請負人に対する指導に対し、責任があることはもちろん、従わない下請負人の通報義務もあります。

 

下請負人の法令違反があった場合、元受業者である特定建設業者は、言い訳ができない立場になるのです。

 

さて、よく問題になる下請負人の違法行為に、現場の廃材を持ち帰ることがあります。この行為は、産業廃棄物収集運搬業の許可が無いと違法行為になり元請および下請双方罰せられることになります。

 

このような、違法行為に対しても特定建設業者は元請責任があるわけです。事前に必要な法律の確認は、重要になります。