元請負人や下請負人、発注者、注文者という言葉はどのような意味ですか?

 

建設業の契約には、元請負人や下請負人、発注者、注文者という言葉が散見します。

 

これらの意味は、建設業に従事している方は何となく意味は分かると思うのですが、契約行為を行う場合は、言葉の意味も正しく把握するべきと考えます。

 

建設業法の2つの目的の一つに「発注者の保護」というものがあります。もう一つは、「建設業の健全な発展を促進」することです。

 

上記の「発注者の保護」とは、元請負人の保護の意味でしょうか?注文者のことでしょうか?

 

そうではありません。発注者は、最初の注文者(施主)のみを意味します。

 

よくある誤解に、「建設業法によって保護されているのは、注文者や元請業者である!」と、下請業者に対し強い態度であたる元請業者の方もいますが、建設業法で保護するのは最初の注文者(施主)である発注者であり、元請業者という建設業者ではないのです。

 

このように要らない誤解を防ぐためにも、本日はこれらの言葉の意味を解説したいと思います。

 

正しい元請負人や下請負人、発注者、注文者という言葉の意味

 

元請負人とは、下請契約における注文者で建設業者であるものをいいます。対して、下請負人とは、下請契約における請負人をいいます(建設業法第2条第5項)。

 

下請契約とは、建設工事を他の者から請負った建設業者と他の建設業者の間で締結される請負契約をいいます(建設業法第2条第4項)。

 

したがって、一次の下請負人も二次の下請業者との間で締結する契約では元請負人の立場になります。

 

なお、建設業法で元請負人としての規制が適用されるのは許可業者だけですが、許可業者でなくても下請契約の注文者としての規制は適用されます。

 

次に、発注者と注文者の違いですが、発注者は、建設工事の注文者のうち他のものから請負ったものを除くと定義され、建設工事の最初の注文者(施主)が、これに当たります(建設業法第2条第5項)。

 

また、注文者は、民法上の注文者をいい、下請関係におけるものも含みます。

 

まとめとして

 

本日覚えていただきたいことは、建設業法第1条により明記されている「保護されるべき発注者は、元請業者ではない!」ということです。

 

保護されるべきは、建設工事の最初の注文者である施主」であるということです。建設業者として法律が保護するべきは、「公共の福祉の観点から下請負人」になり、元請負人ではありません。

 

このことは、昔から誤解から無知な下請負人に対する不当な要求等の材料となっていました。

 

今回、このようなことを防ぐためにも、正しい元請負人や下請負人、発注者、注文者という言葉の意味について解説いたしました。