建設現場の作業員を人材派遣会社から労働者派遣法上の労働者派遣を受けることは問題ないか?

 

基本的に建設現場の作業員を人材派遣会社から労働者派遣を受けることは、違法行為になります。簡単にいうと、労働者派遣法で労働者派遣を受けてはいけない業種に建設業が該当するからです。

 

もしも、この行為を行った場合は、刑事罰(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)に処せられ、かつ、建設業許可の欠格事由に該当し許可は取り消されますし、新たに許可を受ける場合は5年を経過する必要があります。

 

さて、本日は上記の内容を詳細な条文を使い細かく解説していきたいと思います。

 

建設業と労働者派遣法の関係

 

労働者派遣は、自己の雇用する労働者を、当該雇用関係の下に、かつ、他人の指揮命令を受けて、当該他人のために労働に従事させることをいいます(労働者派遣法第2条第1号)。

 

また、これを業として行う労働者派遣事業(労働者派遣法第4条第1項)について禁止されている業務が定められています。

 

禁止対象業務として、建設業務(土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊もしくは解体の作業またはこれらの作業の準備作業に係る業務が掲げられています(労働者派遣法第4条第1項第2号)。

 

よって、建設工事現場への労務提供が、建設工事の請負契約によらないで行われる場合は、労働者派遣法違反に該当するおそれがあります。

 

また、建設工事請負契約により建設工事の完成を請負わせる場合は、建設業法の規制を受けます。

 

ただし、下記に該当する者については、自己の雇用する常用労働者を、認定を受けた事業者団体の構成員である他の建設業者に一時的に送り出すことができます。

 

厚生労働大臣から雇用管理の改善と労働力の受注整備を一体的に実施するための実施計画の認定を受けた事業団体の構成員である建設業者が、その実施計画に従って行う建設業労働者就業機会確保事業(建設労働者の雇用の改善等に関する法律第15条第2項)

 

まとめとして

 

基本的に建設現場の作業員を人材派遣会社から労働者派遣を受けることは、違法行為になります。 この理由について、本日はまとめさせていただきました。建設業務は派遣法が禁止する禁止対象業務です。

 

そのため、特別な場合を除いては、労働者派遣を受けることは処罰の対象になります。

 

この分野は、昔から問題になっていることがらで、今でも、一部の建設業や禁止業務の一つである港湾事業などでひそかに行われている実態があります。

 

ただし、このことが明らかになった場合は、許可も取り消しの対象になりますのでご注意ください。