建設工事に関する元請契約と下請契約する営業所が異なっても大丈夫か?

 

建設業の許可を受けている業者は、その許可業種に関する契約の締結を、予め届け出ている営業所で行わなければなりません。

 

建設工事の請負契約には、発注者から直接請け負う「元請契約」と元請け業者などより工事を請負う「下請契約」が存在すると思います。

 

この場合、届出を行った営業所でないと請負契約の締結ができないのであるから、「元請契約」を締結する場所と、「下請契約」の締結を行う場所が同じである必要があるのでしょうか?異なった営業所で締結してもいいのか?本日は、こんな疑問に回答したいと思います。

 

元請契約と下請契約を締結した営業所が異なっても違反にはならない。

 

建設工事に関する元請契約を締結した営業所と下請契約を締結した営業所が異なっていても問題ありません

 

これは、元請契約を締結する営業所で発注者と契約を締結し、下請契約を締結する場合は、下請業者の営業所で契約を締結してもいいと言う意味です。

 

当然、元請業者、下請業者ともに受注に当たっては、工事に関係する建設業許可を受けていることを前提としています。

 

例えば、元請業者が建設業許可を受けていて、下請業者が建設業許可を受けていない場合、軽微な建設工事を下請業者と締結する場合は、元請業者の営業所で行うことになります。

 

このことは、「許可を受けた業種が500万円未満の軽微な建設工事の場合、許可業者は営業所以外でも契約締結をしていいのか?」の記事の中で考え方を説明しました。

 

なお、施工体制台帳では、元請契約を締結した営業所と下請契約を締結した営業所の記載欄を分けてあり、これらの営業所が同じ場合は同じ営業所を記載し、異なる場合にはそれぞれ別の営業所を記載することを前提にした書式になっています。

 

まとめとして

 

ここ数回に渡り営業所についての解説をさせていただきました。営業所は建設工事に関する契約を締結するにあたり充分な設備の備付けや人員を配置が必要になります。

 

また、事前に許可を受けた行政庁に届出を行う必要があります。正しく登録を行った営業所においてはじめて建設工事の請負契約に関する締結を行うことができます。

 

なぜ、ここまで建設工事の請負契約に関する事務を厳格化するのかというと、建設業法第1条の目的である適正な施工の確保し、発注者を保護する考え方があります。

 

工事の請負契約は、一般の買い物に比べて金額も大きいです。また建設された施設も正しく施工されて初めて価値を生みます。

 

手抜工事や不正により発注者が不本意な思いをしないためにも、契約の締結の段階から適正な管理が求められます。