平成30年3月末(平成29年度末)における、建設業許可業者数調査の結果

 

国土交通省土地・建設産業局建設業課発表の「平成30年3月末(平成29年度末)における、建設業許可業者数調査の結果」についてお知らせいたします。

 

これは、全国の建設業許可業者の数や業種別区分許可業者数など、建設業界全体の現在を考える上で重要な資料になります。

 

ちなみに、行政書士は主にこのデータをもとに建設業者の方々へご提案をさせていただいております。本日は、この調査結果について解説をさせていただきたいと思います。

 

全国許可業者数

 

平成30年3月末現在における全国の建設業許可業者数は、464,889業者で、前年同月比▲565業者(▲0.1%)の減少です。建設業許可業者が最も多かった平成12年3月末時点は600,980業者で、現在と比較すると▲136,091業者(▲22.6%)の減少です。

 

都道府県別許可業者数

 

都道府県別許可業者数は、多い順で東京都42,730業者(全体の9.2%)、大阪府37,454業者(全体の8.1%)、神奈川県27,342業者(全体の5.9%)と昨年同様に多く、少ない順では鳥取県2,064業者(全体の0.4%)、島根県2,796業者(全体の0.6%)、高知県2,932業者(全体の0.6%)です。

 

一般・特定別許可業者数

 

一般建設業の許可を取得している業者は、442,292業者で、前年同月比▲1,040業者(▲0.2%)と減少となり、一般建設業許可業者数が最も多かった平成12年3月末時点と比較すると▲135,417業者(▲23.4%)の減少です。

 

特定建設業の許可を取得している業者は、45,016業者で、前年同月比574業者(1.3%)の増加となり、特定建設業許可業者が最も多かった平成17年3月末時点と比較して▲6,160業者(▲12.0%)の減少です。

 

ちなみに、一般建設業と特定建設業の数は、9:1の割合で、10件に1件が特定建設業になります。

 

業種別許可業者数

 

許可を取得している業者が多い上位3業種は、「とび・土工工事業」166,230業者(全体の35.8%)、「建築工事業」151,580業者(全体の32.6%)、「土木工事業」129,978業者(全体の28.0%)です。許可を取得している業者が少ない上位3業種は、「清掃施設工事業」446業者(全体の0.1%)、「さく井工事業」2,423業者(全体の0.5%)、「電気通信工事業」14,484業者(全体の3.1%)です。

 

前年に比べ取得業者が増加した許可業種は24業種あり、増加数の上位3業種は「解体工事業」15,537業者(112.6%)、「塗装工事業」2,493業者(4.4%)、とび・土工工事業2,381業者(1.5%)です。対して、減少した業種は5業種あり、減少数の上位3業種は「建築工事業」▲3,228業者(▲2.1%)、土木工事業▲954業者(▲0.7%)、造園工事業▲411業者(▲1.6%)です。

 

複数の業種許可を受けている事業者の数は、割合で51.6%で、前年同月比0.5ポイント増加です。

 

資本金階層別業者数

 

「資本金の金額が300万円以上500万円未満の法人」が22.7%と最多で、以下、「資本金の金額が1,000万円以上2,000万円未満の法人」が22.4%、「資本金の金額が500万円以上1,000万円未満の法人」が17.0%と続きます。

 

建設許可業者の83.4%は、資本金2,000万円未満の中小零細企業であり、常に経営不振や廃業の恐れと隣り合わせにいます。

 

兼業業者数

 

建設業以外の営業をしている割合は、28.0%で、前年の同月と比較して0.3ポイント上昇しています。建設業許可業者数が最も多かった平成12年3月末時点の建業業者の割合は21.3%で、比較すると6.7%上昇しました。

 

まとめとして

 

つい10年前、私は建設業許可事業者数を「全国50万件、東京5万件、全国の1/10の業者が東京にある」と覚えていました。その他、宅建免許業者数は、全国20万件など大方あたりを付けた数字は、多少の変動こそあれ、そうは間違うことはありませんでした。

 

しかし、近年の事業者数の減少は目を見張るものがあります。あたりを付けていた業者数よりも約4万件減少しています。全国で考えれば、東京の業者が一挙に消滅した計算になります。

 

今後、建設業界はどうなるのか目を離せない状況ではあると思うのですが、私は意外と今年、もしくは来年あたりが底のように感じています。

 

建設業者は、国の国内需要の根幹を支える産業の一つでもあります。世の中の産業の構造(現在、情報産業9%、建設業6%)は、ここ20年で大きく変化しましたが、行き過ぎたものや実体が定かでないものは、大きな社会的清算の時期が近づいているように感じます。

 

このような中で、やはり「全国50万件、東京5万件、全国の1/10の業者が東京にある」という数字が適正なのではないかと私は感じています。