建設業法の目的について知りたい!建設業法第1条が定める建設業法の目的とは?

 

建設業法第1条では、建設業法の目的を以下のように定めています。

 

建設業法は、建設業を営む者の資質の向上、建設工事の請負契約の適正化等を図ることによって、建設工事の適正な施工を確保し、発注者を保護するとともに、建設業の健全な発展を促進し、もって公共の福祉の増進に寄与することを目的とする。(建設業法第1条)

 

つまり、狭義の2つの目的を持ち、最終的に「公共の福祉の増進に寄与すること」を目的とするということです。

 

さらに、建設業法はその目的を達成する手段として、2つの方法を用意しています。それでは、狭義の2つの目的と、その目的の達成手段について解説したいと思います。

 

建設業法の狭義の目的

 

建設業法の狭義の目的には、以下の2つの目的があります。

 

  • ①建設工事の適正な施工の確保により、発注者を保護する

 

手抜工事や粗悪工事などの不良工事を防止し、適正な施工の実現をもって発注者を保護することを図ります。

 

  • ②建設業の健全な発展を促進

 

建設業は、住宅、道路などの家屋やインフラなど、個人生活や社会生活の基盤となる施設などの整備を担う重要な産業です。この建設業が適正に発展することは、公益上も重要なことになります。そのため、一定の基準の下に正しく発展させることを意図しています。

 

建設業法の目的の達成手段

 

建設業法の目的の達成手段には、以下の2つの目的があります。

 

  • ①建設業を営む者の資質の向上

 

資質の向上の具体的方策として、原則500万円(税込)以上の建設工事を行う場合は予め建設業許可を必要にする許可制と、施工技術の確保と向上を図るための技術検定制度があります。

 

  • ②建設工事の請負契約の適正化

 

発注者と請負人、元請負人と下請負人の間で交わされる請負契約により公正かつ平等にすることによって、請負人、特に下請負人の保護を図ろうとするものです。具体的には、請負契約の原則明示、契約書の記載事項の法定、一括下請負の禁止の制度等があります。

 

建設業法は、何故に制定されたのか?

 

建設業は、産業の基盤を形成するとともに国民の日常生活にも深く関係する重要な産業です。しかし、他の産業に無い独自の「特殊性」のある産業でもあります。

 

また、建設業を営む者の多くが、中小・零細企業であることから経営や契約関係には前近代的な側面も多く見られます。そのため、建設業法の定めるような目的をもって制定されたと考えられています。

 

  • 建設業の特殊性

 

建設業は、以下のような特殊性から発注者、元請負人、下請負人、孫請負人・・・・と連なる、「重層下請構造」になりやすい産業であります。

 

典型的な受注産業
1件ごとに設計や仕様が異なる受注産業であります。そのため多分野の発注者の方を相手にします。
単品生産・非装置型産業
工場生産でなく、現地で工事を行う非装置型の産業であります。そのため、生産性は低いです。
屋外生産・天候影響産業
屋外で工事を行うことが多く、その仕事は、天候の影響を受けやすい産業であります。一般の産業に比べて生産効率は低いです。
統合産業
工事を行うに関しても、多くの業種・業態の関係者を必要とします。そのため、一つのミスにより、多くの関係者に影響が出やすい産業でもあります。

 

まとめとして

 

本日は、建設業法の目的と、建設業の特殊性について解説しました。特に建設業許可については、建設業法が定める目的の達成手段として、制定された制度です。

 

今後、建設業許可も含め、経営事項審査制度、請負契約や紛争処理、技術者制度など建設業法を網羅的に解説していきたいと思います。

 

つきましては、よろしく内容をご確認の上、分からない個所などお気軽にお問合せください。