排出された廃棄物は、どのようになるの?

 

産業廃棄物を事業者自ら処理しない場合は、産業廃棄物収集運搬業者が回収し、産業廃棄物処分業者の中間処理、最終処理の工程において、自然を損なわないように自然に戻すことになります。よくある山の中や海洋の最終処分場に回収→中間処理をして戻すことが一般的です。

 

この際に、不法投棄を防止するため産業廃棄物のマニフェスト制度が義務付けられています。 さて、マニフェストとは、どのようなものをいうのでしょうか?

 

具体的には、「産業廃棄物管理票」のことをいいます。

 

そして、マニフェスト制度とは、排出事業者が産業廃棄物の処理を委託するときに、先にマニフェスト(産業廃棄物管理票)に、産業廃棄物の種類、数量、運搬事業者名、処分事業者名などを記入して産業廃棄物が各事業者(収集運搬、中間処理、最終処分)に渡るとともに、処理の流れを確認する仕組みをいいます。

 

本日は、この排出された産業廃棄物がいかに適切な作業をしているかについて解説したいと思います。

 

不法投棄防止のためにマニフェスト制度が導入されている

 

先に、産業廃棄物は、収集運搬事業者から処分事業者(中間処理→最終処処分)という流れで、処理されることを説明しました。ただし、不法投棄を防ぐため、マニフェストという「管理票」で、処理の工程ごとに確認をする仕組みという「マニフェスト制度」を設けて、対応しています。

 

要するに、マニフェストを、事業者を経由する中で、マニフェストのとおりに行われているかチェックするということです。これによって、不適正な処理による環境汚染や不法投棄を未然に防ぐことが可能になります。

 

また、中間処理業者が、最終処分業者へ中間処理をした産業廃棄物を引き渡す時も、新たなマニフェストを交付して、同様に最終処分されたことを確認することになります。

 

なお、2017年6月に廃棄物処理法が改正され、マニフェストに関する義務違反への罰則が6か月以下の懲役が1年以下の懲役と強化されています。ちなみに、マニフェスト義務違反は、「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」です。

 

また、一定量以上の産業廃棄物を排出する事業者については、電子マニフェストの使用が義務付けられました。このことについては、次の記事で解説したいと思います。

 

まとめとして

 

本日は、産業廃棄物がいかに処理されるかについての流れと、その流れの中で各工程が適正に行われているかの管理体制として「マニフェスト制度」があることを解説しました。

 

このマニフェスト制度の利点は、「書面化」することで責任の所在が明確になることです。例えば、違法な投棄があった場合に、どの工程において行われたのかがはっきりします。

 

このように、法律により書面化の手順が定められることにより、業界の適正化に成功した業種があります。それは、「宅建業」です。

 

宅建業は、必ず取引の際には、重要事項説明書を発行しなければなりません。もちろん、この内容と相違があった場合は、宅建業側に責任が発生します。

 

不適正な取引や処理の防止策の一つに、「書面化」の有効性を示す一つのケースと思っていただければ幸いです。