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外国人技能実習生が、日本に支払う税金関係は、どのようなものがありますか?

 

外国人技能実習生が日本において仕事をする場合、受入れ企業(技能実習実施者)との間で、労働契約を締結することは、前回(賃金の支払い)および前々回(労働契約)において解説しました。

 

この中で、技能実習生は在留資格による活動の制限は存在するものの、労働契約においては日本人と対等以上に扱う必要があることを説明しました。

 

このことは、相手が外国人だからといって正当な理由なく低く評価するような、差別的な扱いはしてはいけないという意味で、おもてなしの精神で優遇しなければならないという意味ではありません。

 

日本人と同様に扱うということは、日本人労働者が当然負うべき義務も外国人技能実習生には発生するということです。具体的には、納税の義務です。

 

本日は、外国人技能実習生が負うべき納税について解説をしたいと思います。

 

外国人技能実習生が支払う税金

 

技能実習生は1年目から雇用関係を締結して賃金を得るため、給与所得者に該当します。したがって、日本人従業員と同様に、税金の納税義務が発生します。具体的には、以下の税金があげられます。

 

①所得税
毎月給与支払の都度、事業者(納税義務者)によって所得税が引かれ、納税される源泉徴収制度が適用されます。年末あるいは帰国時には、年末調整あるいは確定申告を行う必要があります。
②住民税
技能実習生は、1年以上居住する居住者(非永住者)に該当することから、居住後1年後から前年の給与所得に課税されるため、2年目から源泉徴収されます。帰国する際には、既に年間の納税予定額が確定しているため、帰国前の最終賃金支給月に当該年度の住民税未徴収額を一括源泉徴収する必要があります
③配偶者控除等
技能実習生が母国に配偶者や扶養家族がいて、生活費等を支給している場合、事前に税務署長に申告を行うことで、所得税・住民税の配偶者控除・扶養控除を受けることができます。

 

※ 社会保険関係の解説は、次回以降にします。

 

まとめとして

 

本日は、外国人の支払う税金について解説しました。なお、社会保険関係等の徴収分については、今回の説明の中には入っていません。

 

社会保険関係の徴収分については、次回以降解説したいと思います。

 

さて、日本人の給与所得者同様に、労働関係において同等の権利を有するということは、同じく義務も発生します。

 

外国人だから税金を免れるというわけではありませんし、当然日本の法律に触れるようなことを行えば罰せられます。

 

本日は、外国人についても同じような義務が発生する事を解説するため納税について触れました。

外国人技能実習生の賃金の支払いで注意すべきところは、何ですか?

 

前回、「講習期間終了後、技能実習の期間中の外国人技能実習生の取扱は、どのようになっているのか?」において、労働契約に関する注意点について解説をしました。

 

基本的に外国人は、在留資格による活動の制限はありますが、就労に当たっては日本人と同じように労働関係法規の適用を受けます。このことは、技能実習生も同じです。

 

技能実施者である企業と労働契約を結ぶ以上、就労に当たっては日本人同様に労働関係法令の趣旨に則り扱われます。

 

さて、外国人技能実習生の労働契約に基づく運用面において、本日より解説をしていきたいと思います。

 

本日は、賃金の支払いについて注意すべき点について、解説します。是非とも、充分にご確認ください。

 

技能実習生の賃金の支払い

 

外国人技能実習生であっても、一旦雇用契約をした以上、労働関係法令の趣旨に沿って賃金の支払に対しても取り扱われます。主な内容は、以下のようになります。

 

次に掲げる賃金支払いの5原則を守らなければなりません。

ア.通貨(日本円)で支払うこと
ただし、本人の書面による同意に基づき、本人が指定する本人名義の口座に振り込むことができます。なお、口座振込による賃金の支払いに当たっては、これらの要件に加えて、賃金支払明細書の交付および労使協定を締結することが必要です。
イ.直接技能実習生本人に支払うこと
ウ.全額支払うこと
全額支払いの原則は、賃金の一部を控除して支払うことを禁止するものです。したがって、積立金・貯蓄金などを賃金から差引くこと、貸付金と相殺することなど全て控除に当たります。
エ.毎月最低1回支払うこと
オ.一定期日に支払うこと

賃金額については、次のことに留意ください。

ア.女性であること、国籍によって差別的取扱をしてはいけません。
イ.適用される地域別最低賃金または産業別最低賃金による最低賃金以上の額を払うことは当然ですが、報酬は日本人が従事する場合の報酬と同等額以上であること(最低賃金は、原則毎年改定されます。)
時間外労働・休日労働または深夜労働を行わせた場合には、それぞれの割増賃金の支払が必要です。
賃金の支払に当たっては、必ず、賃金支払明細書を交付して、領収書または領収印(サイン)を取り付けておくことが必要です。
賃金台帳を作成するとともに、賃金支払いの都度記入し保存してください。
労働契約に付随して技能実習生に貯蓄の契約をさせ、または貯蓄金を管理する契約をすることは禁止です。
他人の就業に介入して利益をえることはできません(中間搾取の禁止)。

 

  • 賃金の口座振込

 

賃金の口座振込は、通貨支払いの原則の例外として、受入れ企業内で口座振込に関する労使協定が締結されていることを前提に、次の要件を充足すれば可能です。

 

技能実習生本人の同意があること
技能実習生が指定する本人名義の預貯金等の口座に振り込まれること
振り込まれた賃金の全額が所定の賃金支払日に引き出せること

 

  • 賃金から控除可能なもの

 

全額払いの原則の例外として、以下のものを賃金から控除することができます。

 

所得税・住民税および社会保険料や労働保険料
所得税・住民税を源泉徴収することおよび社会保険料や労働保険料を控除することが法令で認められています。
寮費や光熱費
これらの費用を賃金から控除する場合、受け入れ企業は労使協定を締結する必要があります。

 

まとめとして

 

賃金の支払いには、5つの原則があります。

 

ア.通貨(日本円)で支払うこと
イ.直接本人に支払うこと
ウ.全額支払うこと
エ.毎月最低1回支払うこと
オ.一定期日に支払うこと

 

このことは、日本人同様に外国人技能実習生においても同じです。

 

ただし、未だに外国人の方の在留資格による活動の制限と、基本的人権を混同して外国人労働者に対する差別的扱いが後を絶ちません。

 

もちろん、外国人の側にも問題や誤解が多いことも散見することは事実です。

 

とりあえず、日本人の立場としては、できることはしっかりと行うことが、トラブルになった場合の保全策としては最善です。

 

外国人の中には、日本人ならば多少甘えても許してもらえると考える者もいます。また、外国人であることの弱みに付け込む日本人も未だいます。

 

近年、良い意味でも悪い意味でも法律が整備されてきています。悪い意味では、裁量の幅が狭まってきているようにも感じます。

 

このような中で、最高の保全策は、お互いに決められたことは遵守すること以外ありません。

講習期間終了後、技能実習の期間中の外国人技能実習生の取扱は、どのようになっているのか?

 

前回、「外国人技能実習生が日本にはじめて入国してから受ける講習期間中の処遇は、どのような取り扱いとなりますか?」において、外国人技能実習生が入国してから原則2ヶ月行われる座学の講習期間の間の日本での取扱について解説しました。

 

この講習期間は、技能実習実施者の企業とは雇用関係は発生しません。そのため当然賃金は発生しませんので、講習期間は無収入の状態となります。

 

その期間を穴埋めするために管理団体などは講習手当を与えたり、宿舎は無償提供になります。このようにして、座学の講習期間を終了した技能実習生は、いよいよ技能実習実施者の雇用関係を結ぶことになります。

 

本日は、実際の技能実習期間中の外国人技能実習生の取扱について、解説をしたいと思います。

 

技能実習期間中の外国人技能実習生の取扱

 

外国人技能実習生の実習期間を開始する場合、外国人技能実習制度に関する関係法令についての必要な説明を行うとともに、書面をもって、実習内容、移行に関する条件等および技能実習期間の労働条件を母国語併記で明示しなければなりません。

 

以下に、技能実習期間中の処遇について解説しますのでご確認ください。

 

技能実習は、講習で修得した技術、技能または知識を生産の現場で更に高めるため、講習を受けた企業と同一の企業において雇用関係の下で行われます。したがって、技能実習生は労働関係法令が適用されます。受入れ企業はこれらの法令の内容について技能実習生の理解を促進するため必要な措置を講ずる必要があります。
技能実習が始まると、受入れ企業と技能実習生との間で労働関係が発生します。そのため、労働契約を締結することになります。この契約内容については、契約書を正副2通作成し、双方で1部ずつ保管することが望まれます。
労働基準法で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分について無効となり、法律による基準が適用されます。

契約内容は、就業規則に定める基準を下回ることはできません。労働契約の締結に際しては、技能実習生に対して賃金、労働時間その他労働条件を明示しなければなりません。特に次の事項は書面で明示しなければなりません。

ア.労働条件の期間に関する事項
イ.就労場所および従事する業務に関する事項
ウ.始業および終業時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休憩、交換勤務をさせる場合の就業時転換に関する事項
エ.賃金の決定、計算および支払の方法、賃金の締め切りおよび支払の時期に関する事項
オ.退職に関する事項(解雇事由を含む)

また、労働条件について、技能実習生の国籍、信条または社会的身分を理由として、差別的取り扱いをすることは禁止されています。

 

まとめとして

 

外国人技能実習生は、入国後原則2ヶ月間行われる座学の講習期間を終了した後に、技能実習実施者の企業と締結される労働契約は、日本人同様に労働関係法令の適用を受けます。

 

そのため受入先企業は、それに沿った雇用管理を行うことが必要なことはもちろん、締結された労働契約について契約書を作成することが望まれます。

 

なお、上記の所定の内容については、書面化して明示する必要がありますのでご注意ください。

 

日本の日本国憲法では、外国人とはいえ基本的人権は保障されています。外国人の在留資格による活動の制限はあるものの基本的人権については日本人同様に尊重されるべきと法律ではなています。

 

戦後の日本の国是の一つとして法治国家としての態度を重視することがあります。このことは、国際協調主義の中での日本のあり方についての考え方に起因します。

 

日本は、近代社会構造の中で地政学上鎖国が不可能な国でもあり、常に国際協調を意識する宿命を背負っています。地政学上、鎖国が容易なアメリカとは条件が違います。

 

可能な限り諸外国に誠意をもった対応をすることは、いずれ自国を守ることとなることを信じて国際業務を行いたいものです。

外国人技能実習生が日本にはじめて入国してから受ける講習期間中の処遇は、どのような取り扱いとなりますか?

 

技能実習を受けようとする外国人が、日本の在留資格「技能実習1号イ、ロ」を得て滞在がはじまった場合、最初の2ヶ月間は、原則座学の講習期間になります。

 

この講習は、企業単独型(イ)の場合は、実習実施者の企業で行い、団体監理型(ロ)の場合は、監理団体で行います。この期間は、実習実施者である企業との雇用関係は発生しません

 

こうなると、技能実習生は最初の2ヶ月間は原則、日本において無収入の状態を余儀なくされてしまします。

 

主に途上国の実習生にとっては、この状態は大変厳しい期間であり、また、無収入の状態が続くことは外国人犯罪などの不正行為を誘発する原因になると思います。

 

そのため、技能実習生度においては、講習期間中は生活上必要な実費の支給や、宿舎の無償提供などの措置が講じられています。

 

本日は、入国2ヶ月間の講習期間の技能実習生の処遇について解説をしたいと思います。

 

講習期間の技能実習生の処遇

 

講習期間中は、技能実習に係る雇用関係が未だ発効していないため、監理団体が収入のない技能実習生に生活上の必要な実費を講習手当として支給することになります。そして、宿舎は無償提供になります。

 

また、講習手当の金額は入国前に技能実習生に示すことが求められています。なお、この講習手当は賃金ではないため所得税は掛かりません。

 

雇用関係は、「技能等の修得活動」を開始する時点から効力を生じます。そのため、講習期間中に監理団体または実習実施者が未だ雇用関係の生じていない技能実習生に対して指揮命令を行うことができないため、講習のない休日や夜間に技能等の修得活動を行わせてはいけません。

 

まとめとして

 

技能実習生は、入国後原則2ヶ月間は座学の講習期間になり、その期間は雇用関係が発生しません。

 

そのため、監理団体は、講習手当でその無収入の期間を埋めてあげる必要があります。また、その期間は、宿舎も無償提供になります。

 

講習期間で最も重要なことは、法律的に雇用関係が発生しません。そのため、業務命令を講習期間中に行うことはできません。

 

あくまでも予め決められたスケジュールに沿って行う必要があります。

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