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入札契約適正化法が、発注者の国や地方公共団体などに義務付けている内容とは何か?

 

国や地方公共団体などが民間の建設会社などに公共工事を発注する場合、通常入札を行います。

 

この場合、入札・発注を開催するにあたり国や地方公共団体などは、独自の裁量に基づいて取り仕切ってもいいのでしょうか?

 

入札契約適正化法では、公共工事は公費で行われるものであるため、発注者である国や地方公共団体に対しても義務を課しています。

 

本日は、入札契約適正化法が求める発注者である国や地方公共団体などの義務について解説してみたいと思います。

 

入札契約適正化法が求める発注者である国や地方公共団体などの義務

 

入札契約適正化法では、公共工事についてすべての発注者に対して、次の事項を義務付けています。

 

毎年度の発注の見通しの公表(入札契約適正化法第4条、第6条、第7条)

発注工事名・時期等を公表(見通しが変更された場合も公表)

入札・契約に関する情報の公表(入札契約適正化法第5条、第6条、第8条)

入札参加者の資格、入札者・入札金額、落札者・落札金額等

施工体制の適正化(入札契約適正化法第16条)

発注者による現場の点検等

不正行為に対する措置(入札契約適正化法第10条、第11条)

不正事実(談合等)の公正取引委員会、建設業許可行政庁への通知

 

また、公共工事の受注者(入札に参加して仕事を受注する建設会社)に対しては、次の事項を義務付けています。

 

・施工体制の適正化(入札契約適正化法第14条、第15条)
・一括下請負の全面禁止(入札契約適正化法第14条)
・受注者の現場施工体制の報告、施工台帳の提出(入札契約適正化法第15条)

 

まとめとして

 

本日は、入札契約適正化法上の義務について、発注者である国や地方公共団体などを中心に解説しました。

 

受注者である建設会社側についても、少し触れましたが、詳細については別に記事を作成して解説したいと思います。

 

国や地方公共団体などの公的機関とは云え、公共工事の発注者と受注者の間の取引は、私人間取引(しじんかんとりひき)と同じになり、法律的な義務は互いに負うことになります。

 

このことは、許認可を与えたり、受けたり、監督をしたり、されたりの行政法上の関係とは異なります。よって、法律的には、お互いに対等な私人という建前になります。

公共工事の入札契約適正化法の目的と基本原則とは?

 

本日より、外国人の技能実習についての記事を少しお休みして、公共工事に関する入札契約適正化法の解説をはじめたいと思います。

 

そもそも公共工事とは、以前の記事「事前に経営事項審査が必要な公共性のある工事とは、どのようなものをいうのか?」において、建設業法では公共性のある施設または工作物に関する建設工事で政令で定めるものと解説しました。

 

この公共工事は、入札により受注が決まり、また、入札に参加するために建設業者は、事前に建設業許可を取得し、経営事項審査を受けなければなりません。

 

公共工事は公共性のある工事であるため、入札にあたっても入札契約適正化法により健全な建設業の発達のために適正化の指針が示されています。

 

本日は、この入札契約適正化法の目的と基本原則について解説をしたいと思います。

 

入札契約適正化法の目的と基本原則

 

入札契約適正化法は、国および地方公共団体等のすべての公共工事の発注者を通じて、公共工事の入札および契約の適正化を促進するため、以下の基本原則を定めます。

 

透明性の確保
公正な競争の促進
談合その他の不正行為の排除の徹底
ダンピング受注の防止
適正な施工の確保

 

また、各年度の工事の発注見通しや受注者の選定過程、入札結果等についての情報の公表、談合等の不正行為に関する公正取引委員会への通知、施工体制の適正化を図るための施工体制台帳の提出等の措置を義務付けるほか、併せてすべての発注者に対して努力を促すため適正化指針を策定することとしています。

 

これにより、会計法および地方自治法で基本的な手続が定められている公共工事の入札および契約について、入札から事業実施に至る全過程において、その適正化の実現を図り、公共工事に対する国民の信頼の確保とこれを請負う建設業の健全な発達を図ることを目的とします。

 

まとめとして

 

公共工事の入札は、他の民間工事に比べて公費により発注されます。そのため、受注にあたっても比較的厳しい基準をクリアーする必要があります。

 

また、受注に際し昔から問題となっている談合についても、競争妨害行為という刑法犯罪として厳しく取り締まりが行われています。

 

とはいっても、受注談合は現実的に価格のたたき合いを防ぐ効果は、大きな声では言えませんが存在します。

 

よく、受注談合が問題になるケースのほとんどは、公共の福祉からみて目に余るものを感じる場合が多いようです。

 

建設業界は古い業界であるため、談合しているつもりがなくても、談合になってしまう場合もあります。

 

例えば、建設会社Aが周囲の建設会社や公共の福祉の観点を考慮せずに、恣意的(わがまま)な入札行為をしようとした場合、周囲の古い建設会社が結束して動くことはよくあることです。

 

公共性のある工事の受注については、公共の福祉や建設業界全体を鑑みた広い視点も時には必要に感じます。

公共工事を競争入札で受注し、工事の一部を相指名業者に下請させる場合の注意点は?

 

以前、公共工事における下請契約について、一括下請負の禁止について解説しました。

 

契約書等において、事前に発注者(施主)の承諾を得た場合以外は、工事の全部を下請に出すことは禁止されています。また、「公共工事の入札および契約の適正化の促進に関する法律」では、公共工事における一括下請が禁止されています。なお、一括下請の禁止は、二次以降の下請にも同様に適用されますのでご注意ください(建設業法第22条と公共工事の入札および契約の適正化の促進に関する法律)。

 

ここでいう「一括下請」とは、受注した仕事を全て下請に発注することをいい、俗にいう「丸投げ」のことをいいます。

 

公共工事においては、一括下請は禁止です!民間の工事であっても、事前に発注者(施主)の承諾を得た場合以外は禁止です。

 

さて、それでは、公共工事の工事の一部を下請けに発注することはどうでしょうか?それ自体は、問題ありません。よくある話と思います。ただし、請負った下請業者は元請業者が民間でも公共工事の扱いになります。

 

では、この公共工事の一部を、入札の前に事前に見積りをさせていた相指名業者に下請させることはいかがでしょうか?本日は、このことについて解説をしたいと思います。

 

相指名業者に公共工事の一部を下請けすることは建設業法上は違反ではない!しかし・・・

 

結論から申し上げて、公共工事を競争入札にて受注して、その工事の一部を相指名業者へ下請に出すことについて建設業法は禁止していません

 

しかし、発注者である公共機関の請負契約で、相指名業者への下請の禁止がある場合は、禁止となります。

 

また、競争入札前に落札した場合に、お互いに下請発注するような約束等(入札談合)がなされていないかといった、指名競争入札をめぐる疑いをかけられないように慎重な対応が望ましいと考えられます。

 

ちなみに談合は、独占禁止法の不当な取引制限に該当する場合があります。

 

不当な取引制限とは、事業者が契約、協定その他何らの名義をもってするかを問わずに、他の事業者と共同して対価を決定し、維持し、もしくは引き上げ、または数量、技術、設備もしくは取引相手を制限する等の相互にその事業活動を拘束し、または遂行することにより、公共の利益に反して、一定の取引分野における競争を実質的に制限することをいいます(独占禁止法第2条第6項)。

 

談合とは、業者間価格決定組織といい、入札参加者で連絡を取り合い事前に価格を決定して、落札することをいい、入札妨害になり刑法にも触れる行為です。

 

入札妨害とは、公共工事の入札参加資格を得るべく真面目に経営をしてきて、ようやく入札に参加することができた企業の努力に泥を塗る行為になります。

 

裏口入学が社会問題化されていますが、正しい努力をした人間が報われないことは、悲しいことです。

 

なお、特定の特殊な工種や工法を採用するように発注者が求めている場合に、その工種や工法の施工や管理の能力を持たない企業が元請となったというときにはどうかというケースも考えられますが、この場合はむしろこのような企業が元請になることの是非が問題となることがありそうです。

 

まとめとして

 

談合は、昔から業界の一定の価格を保つためには、ある種の「必要悪」と考えられてきた歴史があります。

 

国や公共団体としては、事業者の公正な競争体制を確保する建前がある以上、「談合は、ダメ!」といわざるを得なかったこともあると思います。

 

実際に古い地域のコミュニティーでは、勝手を知った親方衆のような方々が事前に連絡を取り合い様々なことを取り決めてきたこともあると思います。

 

発注者の国や公共団体も、問題が特におこらず、地域が円満にまとまっているならば黙認してきた経緯もないとは云えないと感じています。

 

特に社会的に問題になる談合は、やはり国や公共団体からみて相当悪質と考えられる不当な取引制限があり、社会の調和を派手に崩している場合が考えられると、私は勝手に推察します。

 

ただし、近年は外資系企業や外国人株主がいる企業も増えてきているので、従来の談合に対する風当たりが強くなってきているのも事実と思います。

 

そもそも、談合が円満に社会の中で機能する背景には、企業間価格決定組織の構成員と一般の企業の間に大幅な実力の差があって、一般の企業は、企業間価格決定組織の指導がなければ、業界を円満に運営できないことが考えられます。

 

しかし、多くの技術革新により上記の差は大幅に縮まりつつあります。このような状況の中で、企業間価値決定組織が、その社会的責任を忘れて、自分たちのみの保全のみに終始した時に談合として社会問題となり表面化されると思わざるを得ません。

 

やはり発注者である国や公共団体などは、公正な態度に徹する努力が必要と感じます。一定の基準に基づく努力に対する評価は、公正な立場の公共機関の努めと感じます。

経営事項審査において工事の実績等についての評価は、どのように行われるのか?

 

先日の記事において、建設業者の方の経営事項審査における審査項目について解説しました。

 

具体的な、審査の項目は以下のようにそれぞれにウエイト分けがされています。ちなみに、評価の総合評定値は、次のような計算で導き出されます。

 

総合評定値(P)=0.25X1+0.15X2+0.20Y+0.25Z+0.15W

 

内容 ウエイト比
X1
完成工事高の評点
(工事種類別年間平均完成工事高)
25%
X2
自己資本額および平均利益額の評点
15%
Y
経営状況の評点
(総資本売上総利益率、自己資本比率等の8指標)
20%
Z
技術力の評点
建設業の種類別技術員数
工事種類別年間平均元請完成工事高
25%
W
その他の審査項目の評点
労働福祉の状況
建設業の営業継続の状況
防災活動への貢献状況
法令遵守状況
建設業の経理の状況
研究開発の状況
建設機械の保有状況
国際標準化機構の定めたISO規格等の登録状況
若年の技術者および技能労働者の育成および確保の状況
15%

 

※ 評価対象とする技術者を「基準日前6か月を超える恒常的雇用関係のある者」に限定します。

経営事項審査においては、建設業者の工事実績等に基づいて完成工事高等の評価が行われます。ただし、建設業の請負の形態には様々なパターンが想定されます。

 

本日は、特に質問の多いパターンも含めて、工事実績等の評価について解説したいと思います。

 

経営事項審査の工事実績等の評価

 

経営事項審査は、経営状況についての登録機関の分析データを加味して、「経営規模、技術力、その他の審査項目(社会性等)」について、審査します。

 

この際、工事実績等に基づいて完成工事高の評点(25%)、自己資本額および平均利益額の評点(15%)、経営状況の評点(20%)、技術力の評点(25%)、その他の審査項目(社会性等)の評点(15%)の割合で総合的に評価を算出します。

 

建設業者が1社で請負った工事ならば、その業者の工事実績を基に算出すればいいと思いますが、実際は、企業共同体(JV)での施工や建設工事として計上に悩む「維持修繕・保守」などの業務等の工事実績の算出に悩むものがあります。

 

このような場合は、具体的には以下のような対応にて、工事実績を算出します。

 

  • 共同企業体(JV)で施工した工事

 

共同企業体の工事には、2種類存在します。

 

 

共同施工方式」の場合は、施工した工事について工事請負代金に各構成員の出資比率を乗じて得た額が完成工事高になります。

 

分担施工方式」の場合は、当該JV運営委員会で定めた各構成員の分担工事の額が完成工事高になります。

 

  • 維持修繕や保守点検業務

 

完成工事高に計上できるものは、建設工事に該当するものです。そのため、単なる定期点検や保守業務は建設工事に該当しないと思われるため、完成工事高に計上できません。 ただし、内装や配線、配管の変更等を伴うような建設工事の完成を目的とするものについては、建設工事に該当しますので、完成工事高に計上できます。

 

  • 出向社員である技術者

 

技術力の評点は、技術職員数、職員の資格を基に評価されます。対象となる技術職員は、審査基準日以前に6か月を超える恒常的な雇用関係があり、雇用期間を特に限定することなく常時雇用されているものでなければなりません。

 

この要件を満たしている他の企業からの在籍出向者は、出向先企業の技術職員として計上できます。

 

  • 一括下請した工事

 

一括下請負を行った建設業者は、実質的に工事を行っているとは認められないため、経営事項審査における完成工事高に計上できません。

 

契約書等において、事前に発注者(施主)の承諾を得た場合以外は、工事の全部を下請に出すことは禁止されています。また、「公共工事の入札および契約の適正化の促進に関する法律」では、公共工事における一括下請が禁止されています。なお、一括下請の禁止は、二次以降の下請にも同様に適用されますのでご注意ください(建設業法第22条と公共工事の入札および契約の適正化の促進に関する法律)。

 

まとめとして

 

本日は、経営事項審査についての評価方法について、建設工事の特殊な形態等を鑑みて解説しました。

 

評価によって受注できる建設工事が異なってくるため、やはりなるべき評点を高くしたいという考え方は安易に推察できます。

 

とはいえ、近年は不正行為に対する監視も以前に比べて厳しくなっているため、正しい評点の加入は重要になります。

 

評点の加入等のお悩みも含めて、わからないことがある場合は、行政書士にご相談ください。

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